錬金術体操は今から30年も前に、ルネ・ヴァン・ダール・ワタナベ先生が『MyBirthday』の「魔女っこ入門」というコーナーで紹介してくださったことがキッカケとなって、当時のMyBirthday読者の女の子たちが真剣に取り組みました。(当時学生だったモナ・カサンドラ先生も雑誌を見ながら体操していたんですって!)それから何度も特集された、知る人ぞ知る伝説の体操です。 

錬金術体操が初掲載された雑誌。(1980年3月号)時代を感じます!

どんな体操なのかというと、錬金術体操はプロポーションを整える効果があることもさることながら、続けていくうちに集中力が養われ、感性が豊かになり、超能力に近い第六感を発達させることができるようになる…つまり、幸運体質に導いてくれるものです。その体操は今でも、ルネ・ヴァン・ダール研究所の占星術家の先生によって伝えられています。今回はその錬金術体操に迫ります!

<準備>
錬金術体操のためのトレーニング・ウェアは運動しやすいものなら、なんでもかまいません。今あなたが着ている洋服でも、パジャマなどでもOK。欧米のアルケミストの中には、裸で練習をしている人もいるんですよ。

<呼吸法>
いよいよ錬金術体操の実践です。錬金術体操には、重要な役目をするふたつの呼吸法があります。

第一呼吸法

すみやかに息を吸い、そのまま5秒~7秒停止します。その後、ゆっくりと連続的に息を吐く、という順序を繰り返す呼吸法です。

第二呼吸法

短くすみやかに息を吸い、1秒呼吸を停止します。再びすみやかに息を吸い、さらに5秒~7秒間呼吸を停止します。そして、ゆっくりと連続的に息を吐く、という順序を繰り返す呼吸法です。
さっそく、第一、第二呼吸法を練習してみてください。呼吸法をマスターしたら、レッスン開始です。

まず、基本ポーズから練習しましょう。このポーズは背骨をのばし、背筋力を強力にするのに役立つばかりでなく、精神集中をする効果があります。
①まっすぐに気をつけの姿勢で立ち、手を頭の後ろに組みます。
② 次に、そのままの姿勢でつま先立ちになります。
③第一呼吸を3回繰り返し、あとは普通の呼吸に戻します。
④5分ポーズ、2分休み、また5分ポーズという練習を2回繰り返してください。(はじめのうちは、3分も我慢できませんが、なれてくると5分くらいはできるようになります)

この時、大切なのは視線を一点に固定して動かさないこと。視線より少し高いところに左図のマークをはって、視線を固定する目印にするといいでしょう。

エミール先生もアルケミイ体操をしていた!
エミール・シェラザード先生は今でも基本ポーズを実践しているそうですが…
エミール先生「私が幼稚園の先生をしていた時、牛乳瓶が入った木箱を毎日持ち上げていたら椎間板ヘルニアになってしまったの。そんなときにルネ先生にご相談したら、錬金術体操をやると手術で切らなくて済むと言われて、すがる思いでやりました。最初は簡単なポーズからはじめて、地道に続けていたらきちんと治ったわ。今でも週に3回くらいは、基本ポーズをやっているけど、おかげで鎖骨がまっすぐ! 錬金術体操は身体を黄金バランスに変えてくれる体操なんですよ」
と言って見せてくださったエミール先生の鎖骨は、うっとりするほどの美しさ! 錬金術体操の効果を実感してしまいました。

超能力開発の基礎を作る  
この体操は、平衡感覚を増大させようとするものです。そして、腰部神経束を刺激して、超能力開発の基礎を作りましょう。
①まっすぐに気をつけの姿勢で立ち、手を頭の後ろに組み、胸を張ります。
②続いて、図のように左右どちらかの片足をあげます。あげた足は、ももの部分が床と水平になるようにしてください。

はじめのうちは、平衡感覚がとれなかったり、あげた足が疲れて、下がってしまうことがありますが、レッスンを重ねればだんだん格好良いポーズがとれるようになっていきます。さらに訓練が進めば、着地しているほうの足でつま先立ちできるようになります。こうなってくると、効果はさらに高まります。

「不安」「不信」「劣等感」「なまけ心」をなくすのに役立つ!  
この体操は、錬金術師が錬金かまどの中で、金属がどんな具合に変化しているかを調べるために、注意深くかまどの火をのぞいたところから発想された精神集中法です。この火心凝視法は、誰の心にもこびりついている「不安」「不信」「劣等感」「なまけ心」などを一掃するのにとても役立ちます。
①A4サイズの白い紙を用意し、その中心に直径5センチほどの赤い丸を描いてください。色はなるべく真紅が◎。※まるで日の丸のようですが、国旗とは関係ありません。
②これをあなたの部屋の壁にはります。紙は正座してまっすぐ視線をのばしたところに、赤い円がくるようにします。椅子に座る場合も、同じく視線の高さに紙をはりましょう。
③紙と目の距離を1,5~2mほどとります。
④心を静め、ゆっくりと深呼吸をして、赤い円の中心をじっと見つめます。はじめのうちは3分くらいからはじめましょう。1度に10分以上やるのはおすすめできません。

強く美しい心をつくるために役立つ!  
自分自身の心を美しく、強くするには瞑想があります。瞑想はメディテイションといって、心を宇宙の波動と一体にすることにより、知らず知らずのうちに心に芽生えてくる邪悪な考えや欲望を取り除き、心を悪で支配されない体質となる練習です。東洋には仏教による座禅がありますが、錬金術師たちも似たような方法で心を強くしていったのです。
①図のように座り、次に手を頭の上から下のほうへ少しずつおろします。この時の手をおろす速度は「天使の羽が1本抜けて、それが天からふわふわと落ちてくる速度」をイメージしましょう。
②手が下に降りたら、そのまま深い静かな呼吸法で、心を静めます。
③10~15分ほど目をつぶってから、この練習を始めると気持ちがすっきりしてきます。

今回は錬金術体操のほんの一部をご紹介しましたが、錬金術体操にはさまざまな種類があります。その錬金術体操を習得されたアイラ・アリス先生にお話をうかがいました。

アルケミイ体操と出会ったキッカケを教えてください。

アイラ先生「確か中学生のときに、「M.Bbooks」の『ルネの魔女っこ入門』を読んだのがはじまりだったと思います。“魔女っこ”に憧れて、一生懸命 練習していたのが懐かしいですね……! その後、一時占いや神秘学の世界からは離れていた時代があり、普通に進学して、普通に社会人をしていたのですが、 あるときルネ先生のもとへ弟子入りすることになって、またアルケミイ体操を始めることになりました。数名の方が一緒に練習するケースもあるのですが、私の 場合はたまたま同時期に勉強する人がいなかったので、幸か不幸か(笑)ルネ先生とマンツーマンでした!」

アルケミイ体操をされた後、心や身体にはどんな変化がありましたか? 

アイラ先生「それはもう、劇的に変化があるのですよ! 心も、身体もです。最も大きな変化は、やはり姿勢がよくなること。そしてそれに伴って、プロポーションもよくなりますし、気持ちも明るくなるのです。アルケミイ体操のよいところのひとつは、即効性があること! 皆さんも、試しに1週間、続けてみてください!」