他の誰にも譲れない“何か”を秘めて……

バラを見ると、どうして、これほど幸せな気持ちになるのでしょう。
香りは濃密で、心の内に秘めていた色香がふっと漏れてしまうような……。
バラの花には、その人の隠れた魔力を引き出す才能があると私は思うのです。

秋に咲くバラもまた美しい。
春咲きに比べ、花の赤色はやや黒味がかってシックに、ピンクやオレンジなど優しい色もしっとりとつやめきます。
花の数は少なめですが、香りは濃くなり、冬枯れの前、私たちをうっとりと酔わせてくれます。

10月生まれのあなたも、秋のバラのようにつややかで、独自の美しさを放つ人です。
堂々と、人生という舞台の中央に立ち、ちょっと近寄りがたい気高さを感じさせます。
「私は地味なのに」と思う人は即刻、考えを改めてください。他の誰にも譲れない“何か”を秘めているはずです。
そのこだわりがあなたの美意識となり、主役たる品格を作り出しています。

バラに魅了された女性は世界中にいますが、その代表は古代エジプトの女王、クレオパトラでしょう。
香水風呂に入り、バラ油で肌を磨き、香りを全身にまとい、古代ローマの英雄カエサル、さらにアントニウスを夢中にさせました。
絶世の美女と名高いクレオパトラですが、実際はそれほど美人ではなかったという説もあるんですよ。顔かたちを超越した魅力があったのでしょうね。
バラの香りは七難隠す・・・のかもしれません。

あなたも、ほしいものは必ず手に入れる人ですよ。
バラの香りを身にまとって、高い望みを叶える計画を立ててみてはいかがでしょうか。

●この花のミューズ(女神):クレオパトラ
古代エジプトのプトレマイオス王朝、最後の女王(在位BC51-BC30)。バラ好きで有名。
古代ローマの英雄カエサル(シーザー)の力を借りて王位につき、エジプトを復興。のちにアントニウスと結婚。
2人の英雄を虜にして野望を叶え、その美貌が歴史を動かしたといわれる。

○杉原先生の著作
『神話と伝説にみる 花のシンボル事典』
定価:3,024円(税込)A5判・並製・284頁 ISBN:9784906828357
聖樹研究家の杉原梨江子先生が約220種の花の名前の歴史、物語、言い伝え、「シンボル」となるキーワードを丹念に集めました。植物学とは異なる、花の文化誌です。
http://www.setsuwa.co.jp/publishingDetail.php?pKey=177
http://setsuwasha.com/


○杉原先生の携帯サイト(フィーチャーフォン)
ケルトの森 木精占術
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