梅の実が熟して黄ばむ、七十二候の芒種末候のころ

今朝、庭にコロンと梅の実が落ちているのを見つけました。
まだ熟し切ってはいませんが、青梅よりちょっと黄味がかった色をしています。
梅雨どきは二十四節気では「芒種(ぼうしゅ」にあたります。そして七十二候の「芒種末候」にあてられた言葉が「梅子黄(うめのみきばむ)」です。

私の母が存命中は、梅が熟しきる前がちょうど梅の実の収穫の真っ盛り。まだ瑞々しい青緑色の実を家族総出で採りました。
実はきれいに洗ってヘタを取ります。これを我が家では「梅仕事」と呼んでいて、ちょっとした年中行事になっていました。

母は採れた実の半分を「梅酒」に、半分を塩漬けにして「梅干し」にしていました。
私が子供のころは梅酒用の実の一部を、黒砂糖と水で作ったシロップにも漬けてくれました。そうするとちょうど梅雨が明けたころ、甘酸っぱい「梅シロップ」が出来上がるのです。
蝉しぐれの降り注ぐ夏の昼下がりに飲む「梅ジュース」。冷たい氷水で割った梅シロップの爽やかな甘酸っぱさは忘れられません。
この梅ジュースを目当てに、少し面倒くさい梅仕事を手伝ったものです。

また、ちょうど筍が出終わる今頃の時期、梅雨の晴れ間の暑い日に汗をかいて外遊びから帰ってくると、母は、よく洗った筍の皮に昨年漬けた梅干しから取り出した種だけをくるんで、おしゃぶりを作ってくれました。
筍の皮の産毛が生えている側に梅干しの種を包んで、それを裏側のツルツルした皮の上からしゃぶるのです。するとだんだん酸っぱくてしょっぱい味が沁みだしてきて、汗をかいた身体にしみわたるようでした。
梅干しの酸味が唾液の分泌を促して、適度な塩分を補給することができるというわけです。理にかなった、昔の人の知恵が詰まったおやつだったのですね。

母はよく「梅は身体から三毒をはらう」といっていました。だから梅干しも食べさせられました。
三毒とは「血の毒、水の毒、食の毒」をいいます。
「血の毒」は血行がよくないこと、「水の毒」は冷え症やむくみなど水分の代謝が悪いこと、「食の毒」は食あたりや暑気あたりで食欲が減退すること、なのだそうです。
母の梅干しのおかげか、私は子供のころに夏場、お腹をこわした覚えはありません。

母の亡き後は梅仕事をすることもなくなりました。でも湿度と気温が上がってくる今頃からは、毎朝、梅干しを一粒、食べるようにしています。
まだ暑さに身体が慣れていないこの時期から、皆さんも昔からの健康食「梅」で「三毒」をはらって、夏バテ予防をしてはいかがですか?

それでは今月も、みんなで一緒に幸せになりましょう。
チャオチャオ!
マークでした。

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