新型コロナウイルスの流行を前に私たち占い師は……

今年がこれまでの年と決定的に違うのは、「これまでにない生活様式」に社会全体が変わったこと。これに尽きます。
その理由は、皆様ご承知の通り、新型コロナウィルスの蔓延です。
約一年前、中国から始まった感染拡大。その後、凄まじい勢いで世界に広がっていったのを、皆さま目の当たりにしたことでしょう。

去年の秋、いったい誰が新型コロナウィルスの爆発的感染拡大について、予想できたでしょうか。その頃、発行された占い本を見ても、私の知る限り誰一人として、コロナ禍について語った占い師はいなかったと思います。
そう、占いは「当たらなかった」のです。
「目に見えないものが世界中に広がっていく」と予想した占い師がいるらしいのですが、その方も、「おそらく、インターネット社会が拡大されていくのでしょう」と言及しているそうです。つまり、目に見えないもの=ウィルスという発想が、全くなかったということですね。

後から、「あれは○○について指摘していたのだ」と説明するのはたやすいこと。後出しジャンケンですよ。そういう分析は、占い師が今後の勉学のために、個人的にやってくださいと言いたい。そういうとき私は思うのです。「占いって、予想が外れたら、意味がないんじゃないの?」と。

古来より、まだ見ぬ未来を知りたいという人類の潜在的欲求がありました。そのために生まれたのが、占いだといえるでしょう。
だからこそ、有史以来、数千年のときを経て、進化し続けた占いは「当たらないと意味がない」と私は考えるのです。

「占いは、当てものじゃない」と主張する先生が、中にはいらっしゃるようですが、それって占い師としての、本来の任務を放棄しているのでは? 当てなくてどうするの? もちろん、私もコロナ禍を当てられませんでした。その点では、自分の能力が至らなかったと恥じるばかりです。

私が主張したいのは、「当てられなかった占い師の方々、言い訳せずに、素直に謝りましょうよ」ってこと。私は平身低頭、ここに謝罪します。

コロナのことを当てられなくて、本当に申し訳ありませんでした! もっと占いの的中率を上げられるよう、これからも精進してまいります。
ですから、2021年度も、どうぞよろしくお願いいたします。

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