3月3日の桃の節句は、お雛さまを飾り女の子が健やかに育つことを万物に祈る特別な日。古くは、冬からの目ざめとともに心身へのお祓いとお清めの儀式であったようです。
そういえば「源氏物語」の須磨の巻にも登場する人形流しは、紙で作った人形(ひとの形をしたもの)を海に流すというものでしたね。全身をなでたあとに、ふーッと息をはきかけ、清らかな水の中に放つのは日本古来の水への信仰と、古代中国の習わしが合わさって生まれたものだそう。お雛さまを飾りつつ、古典に学ぶのもおもしろそうです(何回読んでも須磨の巻のあたりで挫折していた「源氏物語」。この春こそ、完読!したいものです)。

さて、少し時計を後戻りして…。
2月中旬に新潟の実家を訪れました。このとき、お寺に出かけたのですが、余りにも降り積もっている雪のため、お墓までたどり着くことができません! うーーん、これは春のお彼岸にもう一度、会いに来てネ。というご先祖様からのメッセージかも? と思い直して引き返してきました。

ところで家の前は、道路にも雪、雪、雪。夕方には吹雪で少し前が見えなくなってきたので、部屋の中で大自然の音を聴いていると、ゴーゴーゴー・ビュービューと嵐そのもの。
子供の頃には、この音をどんなにか恐ろしく思ったことでしょう。
しかし、嵐の後にやってくる荘厳な迄の静かな静かな雪原の美しさと、障子をほんのりと照らす雪明りの幽玄な世界には魅せられるものがありました。
「自然にはあらがえない」。
それは私が小さい頃、体内時計にしまい込んだ自然の法則です。だからこそ、自然と共に生きてゆく私たちには智恵と勇気が与えられたのだと、今は心からそう思っています。
それにしても、雪は上から舞い降りてくるものではなく、目の前から飛び込んでくる体験も暫くぶり。
「実家では雪が横になって降っているの」と言ったら「どんな国なの?」と問いかえされたことがありました。
イエ、イエ…、ふつうの国ですよ…。

さぁ、舞台はヨーロッパへと飛んで3月のお祭りといえば“イースターの祭り”が有名ですね。太陽の復活を讃えるこのお祭りは、ヨーロッパでは古くからある春の魔女祭です。
光があふれだしてくるこのシーズン。
伝説によれば春の女神イースターは、うさぎに姿を替え地上に現れ「復活祭」を祝うのだそう。現代に伝わるイースター祭は、カラフルに色づけをされた卵やチョコレートでできた卵の贈り物を交換しあって祝っています。
イースターのお祭りは、昼と夜の長さが丁度同じ長さになる春分の日。この日を境にして光の季節を迎える、冬とのスイッチ交換日としてのお祝いなのでしょうね。

ちなみに、専門書で調べてみたらイースターエッグの作り方が書いてありました。
用意するものは、たまご、手芸用の針、つまようじ、ストロー、5×5mmの和紙、接着剤、絵の具などのマーカー。

【作り方】
①卵の天と底に針で穴をあける。
②穴に、つまようじを刺しながら穴を少し広げて、中身をくずす。
③ストローを上の方にある穴に挿して息を吹き入れ下の方の穴から中身をとり出す。
④良く洗ってかわかし、紙で穴の部分をふさぐ。
⑤ペイントで好きなイラストを描く。

★ここまでのプロセスが億劫な人は、よーーく茹でてから絵を描いてみるのもアリかしらね。

さあ、今月も元気で!楽しく過ごしてね。学期末で新友とのお別れがあるあなたは、お互いに大事にしているものを交換して、永遠の友情を約束しましょうね。

     エミール


写真は雪かきと、家の前の様子です。





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