12月に入りグッと冷え込みが強くなりましたね。
それでも、まだ北風の中で最後の葉をつけている木々たちに出会うと、愛おしい気持ちになってしいます。

11月の終わりの週に新宿御苑を散歩した時のこと。
ザクザクと落ち葉を踏みしめながら歩き、ハラハラと散る木の葉を眺めながら、こればかりはどんなにAI技術が発達しても、自動化できないことの一つかもしれないわねと思いました。
風に手をひかれ、枝から離れていく枯葉やバラバラと音を立てながら落ちてくる木の実。
大自然の法則があるが故に、冬の眠りにつく前の仕度にとりかかっている自然の子供たち。
この光景の中に “11月19日になったのでロボットを登場させて、まずはAブロックの落葉樹から葉を落としていきましょう” “12月上旬、おおむね6日を目安としてそろそろ、イチョウの一部を落葉させていきましょう” ・・・
そんな事は絶対ありえないことで、考えるだけナンセンス!

とはいえ、現代は人工知能(AI)がどんどん普及し、みなさんの毎日の中にも様々な情報が入ってきていると思います。
私が就職を選択していた時代にはなかった仕事が登場し、一方では消えていく仕事が出てきている。
そんな時代の交差点で未来を見つめているあなた達。
日々進化しているAIに、なんとなく不安を感じる人もいるのではないでしょうか。
私が似たような経験をしたのは、パソコンを使って原稿を書くようになったとき。
「果たして占いの原稿が書けるのか?やはり紙と鉛筆の関係の方が占いとなじみやすいのではないだろうか?」
ということでした。

その感覚は、まだ体内時計がどこかで記憶しているので、未来予想の資料を作る時には今でも、必ず手書きで対応しています。
その想いは、たぶん、データだけを並べるのでは満足がいかなくて、右脳も参加させていたいという自分のこだわりだと思います。

今の高校生や大学生は、2030年には20代後半~30代前半になっている、といったところでしょうか。
社会人になって何等かの仕事につき、活躍しているタイムゾーンです。
その頃はAIもさらに進歩し、新たに誕生した仕事に就いている人がたくさんいることでしょう。

私が子供の頃はバスには車掌さんがいて切符を切り、駅には改札係がいて利用する人の整理をしていました。
そのときには、将来この仕事が自動化される事など全く考えていなかったものでした。
それから何十年も経った今、なくなる仕事もありましたが、新しく生まれた職業もたくさんあるのです。

今、日本では全体的に人口が減ってきていると言われていますよね。
だからこそ、AIはその力不足に大きなパワーを与えてくれるのではないかな? と期待しています。
時は今、「革命」と呼ばれる技術の大変革期を迎えているのです。
当然プラス面とマイナス面が同居していると思います。
でもね、そんな新しい時代への希望や可能性への幕を開けるのは、あなたたちなのです!

ただ色々調べてみた結果、どうやらAIは過去のデータを分析するのは得意分野のようですが、未来を予測する作業は苦手なようです。
未来を予測しつつ正しく理解をして行動できるのは、やはり人間の持つ最大の力です。
人生は、なかなか「正解」が見つかりにくい仕掛けになっています。
そんな時に「考え抜いていく知性と感受性」を身につけて欲しいなぁと、そんな思いでこのお便りを書いています。
今年を終え、新しい年を迎えるこの期間だからこそのメッセージになりました。

初冬の散歩には色々楽しい発見が多く、冬眠用のベッド探しの虫さんたちや、冬のたくわえに大忙しの鳥さんたち。
やはり年末はみんな忙しいのかしら?と思ってしまいました。
「え? そういうあなたはどうかって?」
うーん、もしかしたら散歩道を後にした時に飛んできた赤や黄色の枯葉は、12月にもなるというのに、まだプチお掃除もしていない私へのイエローカードやレッドカードなのかも?(+_+)

     エミール



これらは、近所を散歩したときに出会った葉っぱたちです。