境内を覆いつくし復活力を授ける霊木

冬の間も緑をたたえ、凛と立つ松は西欧でも東洋でも吉祥の木。
わが国では「常盤木(ときわぎ)」と呼ばれ、長寿、富、祝福の象徴です。

この松の名前「影向(ようごう)」とは神が降臨し、そこに影を移す、つまり姿を現すことです。
古来、松の周りには霊験が集中するといわれますが、この松はまさに神が宿る木だと感じます。

一本の幹から四方八方へと枝を伸ばし、じつに東西に30メートル、南北に28メートル、広さは約900平方メートルにも及ぶのです。
高台から見下ろすと、境内を覆い尽くすように松葉が広がり圧倒されます。
まぶしい緑です。
一時は枝の先まで黒くなり、死にかけたことがあるというのが嘘のようです。

吉運と復活の力、ともにもった松です。

○杉原先生の著作
『神話と伝説にみる 花のシンボル事典』
定価:3,080円(税込)A5判・並製・284頁 ISBN:9784906828357
聖樹研究家の杉原梨江子先生が約220種の花の名前の歴史、物語、言い伝え、「シンボル」となるキーワードを丹念に集めました。植物学とは異なる、花の文化誌です。


○杉原先生の携帯サイト(フィーチャーフォン)
ケルトの森 木精占術
http://celticforest.jp/


○杉原先生がラジオ出演!
月に1度、『花のシンボル事典』から季節の花を紹介しています。
毎月・第3火曜日の19時25分から。
番組名:エフエムふくやま・本の情報番組「ブック・アンソロジー」<もっと素敵にマイライフ>のコーナーにて。
「YouTube(動画ラジオ)」でも聞けます。
『花のシンボル事典』ローズマリー放送中
https://www.youtube.com/watch?v=8wi2PQd2tJc