幸せがいっぱい入る、福袋みたいなケヤキ

ケヤキ神社と呼びたいほど、すばらしいケヤキと数多く出会えるのが大國魂神社(おおくにたま・じんじゃ)です。ご神木は背が高く太く、ダイナミックで勇ましい姿が多いのが特徴です。

この神社に祀られている大國魂大神(おおくにたまのおおかみ)は、厄除け、厄払いの神様。医療の術も授けられた神様と伝えられています。新型コロナウィルスの状況をみると、まだまだ気を引き締めて過ごしたいですね。家内安全、病除けのお願いに、感染対策をばっちりしてお参りしてはいかがでしょうか。

圧巻は参道に連なるケヤキ並木。約150本のケヤキが南北500メートルにわたって立っています。
ケヤキ並木の歴史は古く、源頼義・義家父子が前九年の役(1051~1062)の戦勝記念にケヤキの苗千本を奉植したのがきっかけとされています。現在のケヤキ並木の様子は徳川家康が二筋の馬場を寄進し、ケヤキの苗を植えたことから始まりました。休日ゆっくりと、大切な人と散歩したい通りです。

パワーが強いのは「ご神木」と名のつくケヤキばかりではありません。
境内の裏手で偶然見つけた、根元に大きなコブがあるケヤキ。1メートルくらいの高さまでぷっくりふくらんで、まるで福袋を抱えたようなおめでたい大樹です。
ひと目で気に入って、福袋に両手で抱きつき、欲しいものを次々思い浮かべました。
あれから数年が経ちましたが今思うと、このとき「福袋に入れたい!」と願った欲しいもの、ほとんど手に入れました。
ちょっとわかりづらい場所にありますが、願い事がたくさんある人はぜひ探してみてくださいね。

【この木に会いに行こう!】
大國魂神社
京王線「府中駅」南口から徒歩5分。JR南武線・JR武蔵野線「府中本町駅」から徒歩5分

○杉原先生の著作
『神話と伝説にみる 花のシンボル事典』
定価:3,080円(税込)A5判・並製・284頁 ISBN:9784906828357
聖樹研究家の杉原梨江子先生が約220種の花の名前の歴史、物語、言い伝え、「シンボル」となるキーワードを丹念に集めました。植物学とは異なる、花の文化誌です。
http://www.setsuwa.co.jp/publishingDetail.php?pKey=177


○杉原先生がラジオ出演!
月に1度、『花のシンボル事典』から季節の花を紹介しています。
毎月・第3火曜日の19時25分から。
番組名:エフエムふくやま・本の情報番組「ブック・アンソロジー」<もっと素敵にマイライフ>のコーナーにて。
「YouTube(動画ラジオ)」でも聞けます。
『神話と伝説にみる 花のシンボル事典』より *ジャスミン(2020年6月)
https://www.youtube.com/watch?v=R90tXKqfk9E