3月から4月へと言えば“三寒四温”のたとえどおり、三日寒い日が続くと、次には四日間温かい日がやってきて、その間に雨あり嵐あり、なんと3月の中旬には関東で大雪が降りました。
この繰り返しを何回か続けているうちにやがて、春爛漫。いわば助走期間のようなものでしょうか?
それにしても、毎日の気象が激しく変わる様子は、季節にも毎年のキャラクターがあり、今年のキャラは「気性が激しい?」なんてダジャレのひとつも出てきてしまいます。

西洋占星術では、魚座から牡羊座へとバトンタッチ。東洋思想では、2月4日に立春をむかえたばかり、いわば春の仮免を貰ったばかりなので、お天気の神様もまだまだ車線変更に手間取っているのかもしれませんね。

さて、3月の思い出といえば瀬戸内海で早咲きのさくらに出会いました。
何本か並んでいた木々の一本から強い陽の気を感じ、触っていると吸い込まれるような強い力を感じて驚きました。古来から、さくらの木には、木花咲耶姫(このはなのさくやひめ)が宿っているといわれていますから、霊力に導かれたのかもしれません。
それにしても、不思議な体験でした。
あなたも、さくらの木のそばに行ったら静かに目を閉じてごらんなさい。きっと、何か感じるものがあるはずですから。

ところで暦が変わって、はや4月。新年度がやってきました。環境の変化とともに、たくさんの新しい出会いがあるでしょう。
“縁”と“縁”のシャッフルで思いもかけない出会いがある時です。
私たちの先人は、人や物、事、場所などはすべて前世から繋がっている深い因縁があってこその引き合わせだと考えていました。
「袖振り合うも多生の縁」というのは、すれ違っただけの人でも前世でなんらかの縁があった人という意味です。それくらい、出会いを大事なことだと考えていたのです。

偶然、机が隣り合わせた人とは、遠い昔にどこかで縁があったかも? と思うだけでも楽しいこと。神様からの贈り物かもしれませんよ。
新しい御縁は・・・!

4月のヨーロッパは、楽しい春の祭典がたくさんあります。
その中でも、ベールテーンの祭りと魔女祭“ヴァルプルギスナイト”のにぎわいは格別。ベールテーンの祭りは、太陽神アポロンをたたえその年の豊作を祈り、4月末日の日没からお祝いが始まります。
この日、美しい鹿に姿を変えた太陽神がやってきて、暗闇に閉ざされた森に光を与えるのは長かった冬からの解放を喜ぶ儀式だったのでしょうね。

魔女祭については、きっと知っている人もいると思うけれど、一年に一度、世界中の魔女がドイツのブロッケン山に集まり、篝火を焚きながら一晩中踊りあかす「春迎えのお祭り」です。魔女さんばかりでなく、妖精たちも現われる言い伝えがあるので、いつか参加してみたいなぁと秘かに思っているの。
歴史的には、戯曲「ファウスト」を書いたゲーテが1776年に訪れているのだそう。また、詩人ハイネやアンデルセンもこの山を目指したことがあるそうですから、やはり詩人たちが惹かれる大きなエネルギーがあるのかもしれませんね。

さぁ、今日はこれから春の妖精たちとの出会いを楽しみにお散歩に出かけます。


       エミールより

これは満開のエドヒガン。ソメイヨシノのお父さんです。ちなみにお母さんはオオシマザクラさん。いろいろな桜がこれから咲いてきます。桜を楽しんでくださいね。

オオシマザクラ

ソメイヨシノ

※正しくは、お父さん、お母さんという表現は当てはまりませんが、ソメイヨシノの両親はエドヒガンとオオシマザクラです。


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