読者と話していてある時、突然質問されて返答に窮してしまった私…。正直に漫画とか占いの本を読んでいます、とお答えしてもよいもののか…、でもそんなことをいうと、がっかりしてしまうかしら? と余計な気をまわし、しどろもどろになってしまいました。
みなさんには本を読むことをすすめておきながら、自分自身が最近、読書から遠ざかっているなんて困ったものです。少し言いわけをすると本は毎日のように読んでいるのですが、資料とか勉強の延長線上になっている、ひとつの地図のような感覚で本を開いていたので、読むことを楽しんでいたわけではないのです。
そこで、まずはカタから入ろうと思い、図書館に行ってみたというわけ。
さてシーンと静まり、本が○○山脈のように連なる図書館で、まず向かった先は子供図書コーナーです。図鑑や伝記、動物の飼育ものや植物の育て方などたくさんの本が置いてあり、ここで一時間は楽しめます。(うさぎさんの育て方! 可愛い写真がたくさんあって♡)
では次はどの山脈に? と昔読んだ本をめざして、少年少女の文学コーナーに行ってみました。
あるかな? 『アンネの日記』。10代の頃、途中まで読んでよくわからなくなって読むのをやめてしまった本の一冊です。
アンネとペーター淡い恋と戦争という悲しい背景。少しグズではにかみ屋・そして、ぶきっちょなペーター。いつも自信がなさそうな感じなのに、彼と一緒にいるとなぜか優しい気持ちになり、落ち着く。手が触れただけで、心がふんわり温かく幸せな心地がしてくる。(いいよね。このあたり)
でも、少しずつ彼を違う目で見るようになり、許せなくなってしまう。優柔不断でアンネに対する依存心は、どんどんエスカレートするばかり。ついに自分は弱い性格だと開き直ってしまう。(こんな展開ってアリ? なのだけれど、まぁ日常的にはあることかなぁ) そこで、アンネは「どうして鍛えなおさないの?」と聞くのだけれど、この問にペーターは「だって、そのほうが楽だから」という答えを返すのです。
さて、この後どうなったか? 残念ながらこの本は最後まで読んでいなかったので、確かめたくての再読。
以外なことにその後、二人は恋を意識したのです。日記は1944年7月6日から最後になる8月1日までの間に起きた心の複雑な動揺を書き記しています。
恋ってなんでしょう? 恋を意識するトリガーはもしかしたら、完全無欠な力や能力ではなく、不確かさや弱さ・はかなさを連想させるようなことすらもあるのでしょうか?
読者のみなさんのお便りにもこの日記と同じようなことが書いてあります。『彼の弱さをみた時のほうが、強さばかり見せつけられている時よりも大好き感が強くなるのは何故ですか?』と。
その後、ふたりは収容所に送られ、別々の運命をたどります。アンネは亡くなり、ペーターも開放のわずか3日前に亡くなったと記述がありますので、この恋には最終章の物語がありません。
本は再読すると感想が変わります。映画も二回目と三回目では観た時の心もようが違っていることもあります。ましてや、途中まで読んで、あとは勝手に想像していた本の結尾の部分をのぞき込み、ようやく完結する小さな達成感。秋はこんな作業にむいているかもしれません。
ところで、アンネは15歳でこの世を去りましたが、「自由のために戦っていると大きなことを言っている戦士たちよりも女性たちは、はるかに勇敢な、そして、毅然とした戦士として人類存続のために闘い、苦痛を耐えしのんでいるのです」など、たくさんの言葉で後世に平和の願いを託しています。
この本は反戦文学として有名ですが、恋するひとりの女の子の心を映す鏡として大切な一冊だとも思いました。本はあえて借りることをせずに家に帰ってきましたが、帰り道で見つけた可愛い秋の野草たちがアンネの微笑みのように思えました。
ではここで話は変わり、10月の天体とお空のご機嫌です。冥王星が16日に順行にもどる一方で3日には金星、24日には水星が逆行を開始します。愛や言葉のすれ違い。
日々の生活の中でも微妙な部分での伝達がうまくいかない、もどかしさを感じるような場面が目立つでしょう。小さなマイナスに傷つき心にササクレができたような感覚を覚えることもありそうです。いつもよりもナイーブ? と感じることがあったらあえて鈍感でいっちゃおう! という軽さも10月を心地よく乗り切るポイントです。
10/26は牡牛座で満月と一粒万倍日がかさなる財運の吉日。お財布の中を整理して綺麗に整えると財の神さまからのギフトが届きそう。
最後に『マイバースディ展』最終日のご報告です。2026年9月27日。閉幕を見届けて参りました。たくさんの方に御来館を頂き、本当にありがとうございました。観覧中には全国各地からわざわざ観に来てくださった読者の方とお話する機会がありました。岡山や新潟、札幌から飛んできてくださった読者さんも!
妖精が永遠の命を持ち続けられるのは心の中で生きているからなのだと思います。妖精だけでなく、心の中で生き続けているものは永遠の命を持ち続けることができるのです。
静かに流れる『時間」。その中でまるで一瞬を切り取ったかのように静止しているもうひとつの『時間』。わたしは今回、このふたつの『時間』を同時に観た想いでした。
もう一度、お礼申し上げます。「みなさま本当にありがとうございました」
エミール

この写真は最終日の前日、9月26日に訪れたときのものです。




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