心の宝物

私が小学生~大学生になるまで、毎年、お盆休みの頃になると、母の実家に親せきが集まっていました。中でも、特に思い出深いのが、小学生の頃。名古屋に住んでいた従妹たちも帰省し、母の実家は大所帯になりました。
母の実家があるのは、隣の市の山間部。のどかな山里でした。

一年に一度、親せき一同が集合する時期とあって、私も従弟たちも大はしゃぎ。久し振りに会う従弟たちでしたが、ブランクなど全く感じることなく、顔を合わせてすぐに遊び始めました。朝ご飯を食べたら、一応、夏休みの宿題をやらされました。しかしながら、私達がおとなしく勉強をするわけがありません。しゃべったりジュースを飲んだりしてばかり。宿題など、全然はかどりませんでした。

宿題タイムが終わったら、いよいよ遊びがスタート! 裏山にセミ取りに行ったり、川で魚を獲ったり……。クタクタになるまで遊んだら、お昼の時間です。昼ご飯は、祖母が作る、畑で採れた野菜たっぷりのカレーライスが定番でした。
お昼を食べ終わった後は、お昼寝の時間。みんなで縁側に寝転がり、お腹の上にタオルケットをかけるのが、当時のお昼寝スタイル。山から吹き下ろす涼しい風が風鈴をリンリンと鳴らすのを聞いているうちに、いつしか眠りに就きました。

お昼寝から覚めたら、お楽しみのおやつが用意されていて、子ども達は大喜び。井戸水で丸ごと冷やしたスイカを祖父が大きな包丁でザクザクとカットし、それをみんなで分けて食べました。従弟の中には「種を出すのが面倒」と言って、そのまま飲み込む子も……。すると、他の子たちは「お腹の中で、芽が出るよ!」と本気で心配していましたね。

おやつを食べ終わると、おとなたちは大人数のための夕食を作り始めます。私達はちょくちょく台所に侵入し、つまみ食いをしていました(笑)。
祖母の家は昔ながらの大きな日本家屋。広い座敷が二間あり、プロレスごっこをするのにはもってこいでした。遊んでいるうちに喧嘩になるのは、子どものお約束。おとなたちも、わざわざ仲裁に入りませんでした。

夕飯には、エビフライや山菜のてんぷら、刺身など、おとなたちがビールのおつまみにしそうなおかずがずらりと並びました。
別の日には、外で焼肉をしたものです。当時は輸入牛のほうが珍しかったので、全部国産牛だったのかなぁ。野菜はもちろん、畑で採れた新鮮なもの。

そして、夕飯後に楽しみだったのが、みんなでやる花火です。手で持ってやる花火のほか、おとなが打ち上げ花火をやってくれました。山里の空は星が美しくまたたき、ときどき、流れ星が現れたりもしましたね。

さて、花火大会が終わっても、なかなか寝ようとしないのが私たち子どもです。なぜか私は従弟たちから「怪談の語り部」としてあがめられ、怖い話を延々とねだられました。そして、話しているうち、全員怖くなって、夜中に1人でトイレに行けなくなるという……(笑)。祖母の家のトイレは屋外にあったので、余計怖かったですね。

こうしてお盆休みはあっという間に過ぎ、従弟たちも自宅へと帰っていきました。夏の思い出を胸に。

今はもう、祖父も祖母も亡くなり、山里も開発が進みました。バイパスも通り、すっかり様変わりしています。けれど、今もあの頃の思い出は、生き生きと私の心の中に息づいているのです。

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