夏、宮島の裏山の奥に入っちゃいけんよ……

私の故郷は、広島県西部。市電に20分も乗れば「安芸の宮島」の対岸に着くことができます。私が通った小学校、中学、高校とも、屋上から安芸の宮島と赤い鳥居が見えました。
ご存知の方も多いかと思いますが、「安芸の宮島」とは厳島のこと。
平安時代に、かの平清盛が造った海の上の「厳島神社」(ユネスコ世界遺産)の社殿が有名ですよね。海上の能舞台も含め社殿は台風などで何度か被害を受けていますが、そのたびに再建されています。

また、宮島には「包ケ浦(つつみがうら)」という自然公園があり、海水浴場もあります。子どもの頃は、よく親に連れられて泳ぎに行きました。

そんな宮島ですが平家にゆかりのある土地ということで、やはりあるんですよね「平家落人伝説」が。
なかでも、子どもの頃の私達を震え上がらせていたのが、
「夏、宮島の裏山の奥に入っちゃいけんよ(ダメだよ)! 平家の亡霊が出る」
というものです。
800年も経つのに、滅ぼされた平家の恨みはすさまじく、無念の死を遂げた平家の落武者たちが、今もさまよっているというんですよ。
子どもだったから、私や友だち、同級生はみんなその言い伝えを信じていて、とくにお盆の頃には絶対に近寄りませんでした。あれは本当に怖かったなー。

それから毎年お盆の頃に開催される『宮島水中花火大会』でも、不思議な出来事が起こっていました。それは、「数年に1人、行方不明者が出る」というもの。花火大会が行われているあいだ、海上には遊覧船がたくさん浮かんでいるんですが、乗客がこつ然と消えてしまうという……。

冷静に考えれば、「酔った乗客が、誤って海に転落したのだろう」という結論に達するのでしょうが、地元の友達の間では、まことしやかに「水神様の供物になった」とささやかれていました。

確かに宮島自体がご神体であり、市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)、田心姫命(たごりひめのみこと)、湍津姫命(たぎつひめのみこと)の三女神がおわす神の島。
けれど三女神の供物にされたとは思えず、私や友だちは勝手に、「水神様に引っ張られたのだ」ということにしていたのです。

ちなみに、水神様は龍の姿をしているそう。感覚の鋭い人なら、天気のよい日に宮島に渡れば、水神様の存在を感じることができるかもしれませんよ。

もうすぐ本格的な秋の行楽シーズン。
宮島には『紅葉谷(もみじだに)公園』という、非常に美しい場所があります。紅葉の季節になれば、世界中から観光客が訪れるよう。この世のものとも思えない、幻想的で美しい景色を見に、ぜひ訪れてみてください。

あ、くれぐれも、裏山の奥には入ってはいけませんよ? この世を未ださまよう、平家の落武者と出くわすかもしれませんから……。

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(写真Itsukushima Hiroshima/Wikimedia Commons)