★謎その1★
「好き顔」「キライ顔」ってどうしてできるの?

ずばり、ほかの女子にも人気があるわけじゃないのに自分だけがときめいてしまう異性のルックス……っていうのがあるのは、どうして?? 
津田先生「それは、これまでの人生で自分にとって重要な誰か【重要他者】の影響が大きく関係しているんです。自分にとって大きな意味をもった他者、ということで、親や兄弟姉妹も入りますね。とくに小さい頃、自分が好きになったり、恩を受けたりした人の顔に近い顔の人は好きになりやすい。逆に、キライだったり、ひどい目にあわされたりした人に近い顔の人はキライになります」

幼少期の記憶がもとに…! そうだったのかー! しかし、さすがに覚えてないような…?
津田先生「ところが、その相手のことを忘れているほど、逆に効果が強くなるんですね。理由が自覚できないからこそ、『なぜか好き』という、“自分本来の好み”に思えてしまうからなんです」

ああ!…そう、女子は「なぜか」に弱いんです。「なぜか」=「理由はわからないから運命的なもの」、私だけの不思議なアイデンティティ…☆ …といった具合にロマンチックな方向にもっていっていきたくなる生物です、はい。
津田先生「たとえば、小さい頃ヒゲをはやした人から殴られたというような体験があって、大人になってそのことをすっかり忘れていても、ヒゲの生えた人はなんとなくニガテだったりするんですね。なぜかニガテなルックスがある、という人は、記憶をたどって原因を分析してみると、その呪縛から逃れられるかもしれませんよ」

なるほど…! それはぜひ分析したいものですね。「覚えてない誰か」のせいで、もしかしたらすごく中身の合う異性との縁を逃してしまってたら…もったいないもん!!!

★謎その2★
「自分に似た顔」と「自分と全然違うタイプの顔」を好きになるパターンがあるのはなぜ?
津田先生「食べ物の好き嫌いと一緒なんですよ。食べ慣れたものが好きなのか、食べたことのないものが好きなのか。よく知っているもので安心を得る人もいれば、未知のものに心を動かされやすい人もいる。未知のものに動かされやすい、【新奇探索傾向】の強い人ほど、自分とかけ離れた顔に惹かれるんです」

未知のもの…! 自分にも家族にもないような顔かたちを求めるということですね。
津田先生「未知のものであればあるほど、相手の顔を見れば見るほど、興味をもってしまうということになるんですね」

旅や冒険好きの人とかは「未知好き」なのかな~。母親に似た女性を好きになる男性というのは安定志向かな…

津田先生「ちなみに同性だと、たとえば自分と似た顔の女性タレントを応援したくなったりするのは自然な心理ですね。でも、逆に女性の場合、【醜形恐怖】という心理から、『こんな顔になりたかった』という憧れを全然違う顔の女性に抱くこともあります」

★謎その3★
女らしい女性は男らしい男性に惹かれる?

たとえば、セクシーさを強調する女性はやっぱりセクシーさを強調してる男性とカップルになってる気がするのです。グラビア女優+格闘技選手とか、ギャル&ギャル男とか…(これはファッションの問題?)。
津田先生「男らしさも女らしさも大部分がホルモンで決まります。女性ホルモンが多いタイプは、男性ホルモンが多いタイプに惹かれます。これは本能的なものなのです」

やっぱり!! じゃあ、男らしさ満載!みたいな男性を好きになる女性は、やっぱり女性度が強い人なのか…。
津田先生「ところが、普段はそういう男性が好みじゃない女性でも、妊娠する可能性が高い排卵期だと、男性性の強い顔に強く惹かれた、という心理学者ペントン・ヴォーグの実験データがあるんですよ」

えええ! まさにメスとしての本能…! 顔の好みまで変えるなんて、ホルモンおそるべし!
津田先生「まぁ、生物学的には、繁殖力の強い男性のほうがモテるのが当然なんですね。でも、心理学者のべレットによる実験では、支配的でワイルドな印象の顔の男性よりも、子育てを一緒に協力してくれそうな『温かい』『誠意がありそう』『非支配的』な印象の顔の男性を選ぶ女性が多かったそうですよ」

ほう…「好き顔」には、社会的な要素も関係するのですね。逆に、中性的な女性は中性的な男性を求めたりするのですか? マッチョ男性+少年ふうの女性のカップルとか、あんまり見ないような。
津田先生「そうですね、中性的な人は“性”を意識していないぶん、フェロモン男性の『男っぽい行動』に不自然さを感じるし、「女なのに料理しないの?」とか『女らしさ』について言われることに抵抗を感じやすい。逆に、中性的な女性は、男らしくない男性の良さに気づけるんですね。そこにおもしろさを見出すんです」

やっぱりバランスがとれているものなんですね…! 
さ~~「好き顔」を求め合う不思議が解明されてきましたね!
で、面食いとそうじゃない人の違いって何かなあ。初恋の人の面影って追い続けるもの?
★謎その4★
初恋の人の面影ってやっぱり引きずるもの?

初恋の人とか、前に好きだった人と似てる人を好きになるとか、そういう法則はありますか?
津田先生「そうですね。女性の場合、心の中に理想の男性像=アニムスというものがあります。最初、それは父親に似ていたりもしますが、初恋の人ができると、アニムスもその人に似て変化していくのです」

おお…! 初恋の人は、父やお兄ちゃんなどに続く大きな存在ということですね…!
津田先生「ただ、その初恋の人とうまくいかなかったとき、しかもキライになったわけではなかった場合、その後に男性を選ぶときに、そのアニムスに似た人を選ぶようになってしまうことがあるんです。そうすると、どうしても初恋の人そのものよりはアニムスに似ていないので、『やっぱりあの人が私の理想の人だった。他の人じゃどうしてもダメ』と思い込んでしまうことも…」

初恋が実らないと…あとあとダメージ大きいんだな~涙。
津田先生「大丈夫、まるで別の人を好きになればアニムスも変化しますよ!(ニコッ)」

★謎その5★
ルックスで恋に落ちる「面食い」と「非面食い」の人の違いって?

「面食い」ってあんまりいい意味としては使いませんが、実際、ひと目ボレする人はいっぱいいますよねー。
津田先生「顔の良さというのは、本来は生存に関してなんの意味もないんです。体力や頭の良さのように、生きていく力になるわけではありませんから。だから、理性としては「顔で異性を選ぶのは良くない」と感じてるんですが、本能的には顔に惹きつけられてしまうんですね。これは、自然界の法則として、種のランダムさを保つためのシステムと思われます」

ひと目ボレはDNAのしわざってことか…!
津田先生「もし、体力や頭の良さといった、生存に価値ある基準だけで生殖の相手を選んだとすると、劣った性質というのはどんどん淘汰されて消えていってしまいます。でも、今の環境では“劣った性質”でも、環境が変化すればそちらが“優れた性質”になるかもしれません」

というと…?
津田先生「たとえば、黄色
の花畑では黄色い蝶が生存に適していて、青い蝶は鳥に発見されやすくて不利ですが、花の色がもし青色
に変われば、今度は青色の蝶が生存に適している、となるわけです。つまり、今アウトローとされている存在だけが生き残る場合があるかもしれない。そのためにもランダムにいろんな性質を残しておくことが、種の保存にはとても大切なのです。そこで、生存とまったく関わりない『顔の好み』に本能的になるというシステムが必要になってきます。顔の好みによって、知能や体力が劣っても、生殖の相手として選ばれるんですね」

いろいろな性質の男子がちゃんと残るようプログラムされているってことですね! 顔の役目はそんなところに…!
津田先生「顔に惹きつけられる人は、そういう『種の保存』の大切な役割を担っているということですね」

面食いがいなくなったら人類の危機ということですね!
津田先生「現代は飢えや生命の危機が常にあるような状態じゃないので、生命力の強さより顔の良さで伴侶を選ぶ比重が高いのかもしれません。でもそうなると生命力重視の時代よりは少子化につながっていくでしょう。美しさの定義なんて、時代によって変わるあいまいなものですからね…」

ええ…。とはいえ、どうしても外見が良くないとときめくことのできない、「自分の面食いっぷりに悩む人」はどうしたら…?
津田先生「『2番目に譲れないもの』をはっきり決めるといいですね。面白さとか、頭の良さとか、見た目にさらにプラスされているとうれしいもの、を決めておくんです。男性を見る目が養われ、視野が広がっていくでしょう」

なるほど…! 外見だけに突っ走らず、理性も加えて判断する習慣、ですね…☆(遠い目) ありがとうございました! いやあ………たかが顔、されど顔。
顔に惹かれることが、こんなにDNAとかかわっていたとは…! 驚いたりナットクしたりでした。私の“太眉+一重好き”もお父さんと初恋の人にわかりやすーく影響されていたようです。どんなに「人は中身だ」って言われたって、やっぱり、やっぱり、顔も好きかどうかって重視していいと思うし、、というか好きなものは好きだし…v v ぶつぶつ(最初に戻る)
さあ、あなたは「好き顔」に忠実になって種の保存に貢献しますか? それとも理性を優先して「生存に価値ある性質」を見定めますか? うん、やっぱり……どっちも♪がいいですよね~~~!

イラスト:藤本文