ネコのお見舞い


さて、毎日、休んでばかりのはずなのに、その実なんやかやとハプニングもあって、背中の大傷を抱えては「あ~~」とか「えーーー!」、「おおっ!」の日々が、続いていました(現在も続いています)。

退院から一週間くらいは、10センチ離れたところまで移動するのも、大変。
「今から目標物に向かって移動開始! イザ! 前進!」
の気合いとともに、行動を開始していました。
日頃は、狭いはずの我が家も、こうなると広大な敷地の中で暮らしているくらいに広く感じてしまいます。
「お水が、飲みたいないぁ。でも、キッチンまで3㎞はあるかも?」
とか、
「あっ。夕刊が来ている。でも、玄関まで5㎞は歩かなくては……」
というのは、冗談にしても、ホントそのくらい生活範囲が広くなった気がして、しばらくは、身のまわりにいろんなものを並べておきました(こたつの季節だったら“こたつむり”ライフで、それもまた便利で楽しかったですよね)。

ネコからお見舞いが……。
そうなんです。
ウチのネコ3才♂、茶トラが、ある日お見舞いの品を運んで来てくれました。
「お母さん。たくさん栄養をつけて早く、元気になってネ。ボクね、もっと、もっと、頑張ってたくさん、見つけてくるね♪」
気がつけば、布団のそばに!
キャイーーン。半死半生のハエが!
確かに動物性タンパク質ではあるものの、こればっかりはねぇ。
でも、せっかくのお見舞いなので
「いい子だね。ありがとう、ヨシヨシ。」
しながら涙、涙、涙・・・の連続でした。
元気が出ましたかって?
それはもう、布団を蹴飛ばしてハネおきましたとも!
さて、そんな最中にも、お腹はすきます。

そこで登場するのはパートナーの家庭料理。
オムレツみたいなチャーハン。
チャーハンみたいな、カレー風ドンブリ。
丼かと思ったら、アクアパッサ。
NHK今日の料理を見ながら、昨日の料理をアレンジ。
でも、それは、とっておいて明日の料理に転用するんだって言うし、男の料理って、どういう発想で組み立てられているのでしょうね?
でもでも、日々腕前を上げてメニューもたくさん増えて感謝です。
年末には、感謝状かな?功労賞かな?

と、7月の後半にさしかかる頃、血圧を測ってみたらようやく、80台から三桁100に手が届き、憧れの外出を果たしました。
ユックリ、ユックリ歩きながら、蓮のお花が風にそよそよ揺れる風景を楽しんで、そして土用のうなぎ。
季節からの食養生には、「う」のつくものがオススメなので、うどんや梅干しもOKです。

西洋の魔女さんたちは、「うどん」や「うなぎ」というワケにはゆかないでしょうから、どんなモノを?
といえば、ミントティとまもなくやってくる実りの季節に先駆けて、こんがりと焼いたパンを思い切り食べるのだそうです。
パンが大好きなあなたは、8月の魔女さんと一緒に仲良しのお友達と一緒に、パンのお祭りをどうぞ!
いろんな種類のパンとおいしいお茶で、オシャベリを楽しめば夏の日の良い思い出になるはずよ。

あっ、そうそう、今このお手紙を書いている私は?と言えば、背中の傷の痛みから解放されて、ネコをおんぶしてお便りしています(この子は、何故かおんぶが大好きなのです)。
パプニングは続いていますが、ゆっくりと回復にむかっています。

8月は、夏の中に秋がふくまれてくるデリケートなシーズンです。
ドーーーンと大きな音を立てて夜空イッパイに咲いて散る花火に、和の繊細な心を感じてくださいね。

          エミールより

こんな顔でジッと見つめられると・・・、もー、かわいくて。


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