五月は、といえば外出を自粛したため家がコアであり、お出かけといえば近所へのお散歩がメイン。
もちろん近所なので知っているはず・・・。
ですが・・・、50mくらい歩いて振り返れば、すぐそこに自宅が見えるにもかかわらず、全く知らない空間へと足を踏みいれた感覚になりました。
不思議な街を歩いているみたい。
ひとつ角を曲がるたびに、次々に見慣れない風景が現れます。
「こんなに近くなのに」と思いながら、同様に人の心もまた「こんなに近くにいるのに」と感じること。
思い込みや、あまりにも近くにいるがゆえに死角に入り、見えなくなることがあるのでしょうか?

そんなことを考えながら歩いていると、昔、読者から相談があった事を思い出しました。
その相談とは、「近い関係なのに、いつも相手の心や言葉を深読みしようとして疲れてしまう」 そのような内容でした。
おそらく誰もが似たような想いに、とらわれたことがあるのではないでしょうか。
話していたら急に目をそらされた、何かいけないことを言ってしまったのかしら。
何か自分に隠していることがある?
言葉はやわらかいけど別の意味がある?
アレコレと思いをめぐらし、とらわれてしまうと、一挙に暗くなってしまいますよね。

相手の言葉や態度の意味を考え過ぎては、次第にマイナスの方向を向いてしまいます。
深読みは、ビジネスや政治の世界では危機管理能力ともいえそうですが、近い関係の人に対しては疲れてしまいますし、問題ですよね。
さて、ではどうして、そんな思考回路になってしまったのでしょう?
たぶん深層心理の中に、「絶対に自分を守らなくては」 と強く思う何かがあるのでしょう。
そのため深読みをして、傷つかないように先回りをしてガードしているのだと思います。
でも本来、人は自分のことに忙しくて、相手に対してそんなに気を使っていないように思います。
「自分が自分のことを思い考えるほどに、人は自分に関心がない」
このことは心理学にたずさわる、多くの学者たちの実験でも証明済。
そうなのです!
先回りをして裏を読んだり、勝手な推測で悩むことはないのです。

しかしながら、思わず深読みをしてしまうクセは悪いことばかりではありません。
経営や監督といわれる人、あるいはプロデューサーなど、相手の心を読むことが大切な世界では大成功をおさめる可能性が高いのです。
あなたがオトナになって、なにがしかの仕事についた時に(もうすでに就いている方も)、ヨミとは「読むこと」で相手の役に立つように、ためになるように作業導線をつくる。
それがプロなのだということ。

もし深読みでクヨクヨするのであれば、深読み力を活かして「相手のためによかれ」という方向でいくのもあり!
察しのよい女の子は素敵ですからね。
と・・・まぁ、こんな感じのアドバイスをした覚えがあります。

パターンAは「深読みはナンセンス」、パターンBは「磨いて、活かそう!深読み力」でした。
どちらを選ぶかは自由ですが、私だったらパターンBかな?

おっと、思わぬ横道にそれてしまいましたね。
これもまた心のお散歩です。
「道は未知」なので、予期もしないようなことに繋がっているかもしれませんね。

どんなに近くても、未知数はいっぱい。
あなたも、ご近所を歩いてごらんなさい。
きっと、まだまだ知らない世界に気がつくことがありますから。
そのままリンクして、今まで気がつかなかった鍵がみつかると良いわね。

では横道から本道にもどり、ご近所お散歩でお友達ができたことを報告して〆のことばにしましょうか。



町内の神社で出会ったトラちゃん、という名のネコさんです。
トラ^^^^かわいいですよ。

           エミール