今回この浅草で訪れた場所は、全部で8カ所。数々の名跡がある浅草ですが、その中で主に縁結びに関係する場所に、マークさんは連れて行って下さいました。

マークさんの浅草ツアーMAP
地図A

地図B

1 久米平内堂の文付け(地図-★1)
まず、やってきたのは「久米平内堂(くめのへいないどう)」。こちらは、縁結びのお堂として、若い人に人気のスポットらしいのです。

マークさん
「もともとは浪人として、たくさんの人を殺めてきた久米平内(くめのへいない)が、その罪を軽くするために、自分自身の像を人に踏みつけてもらった、という逸話のある石があるんだ。それがいつしか踏み付け→文付けに変わって好きな人に思いが届くように願ったんだって。だから今でも縁結びのお堂として、参拝する人がたくさんいるみたいだね」

本来は思いを込めた手紙を木に結んでいたんだとか。

今でもその風習をもつ人がいるのか、中にはコッソリ入れた手紙がギッシリ!

2 たぬき通りの願かけたぬき(地図-★2)
次に、やってきたのが、願かけたぬきが鎮座する「たぬき通り」。可愛いたぬき達が、私達をお出迎えしてくれました。

↓これが目印!

マークさん
「このたぬき達には、それぞれ意味があるだろ。自分の叶えたい意味をもつたぬきに触ったりお願いごとをしたりするとご利益がある、と言われているんだよ」
↓身も心も美しくなれるという、キュートな『小町たぬき』

↓縁を結んでくれるという、キューピッドの羽が可愛い『愛情たぬき』

↓マークさんは、幸せを招く『招福たぬき』の小判をなでなで。

この他に、『人情たぬき』『開運たぬき』『地蔵たぬき』『不動たぬき』『夫婦たぬき』『大師たぬき』『天神たぬき』『大黒たぬき』などがいらっしゃいます。驚いたのは、そのたぬきの作りの細かさと愛らしさ☆ 毎月第3日曜日の「たぬき御縁日」もぜひ覗いてみたいっ!

3 鎮護堂のおたぬきさま (地図-★3)
そんな“浅草たぬき”を、まつっている神社がある、ということで、私達は次に向かったのは『鎮護堂(ちんごどう)』という伝法院の正面脇にある小さなお堂。

まず気になったのが、コレ↓
ん? おたぬきさま?

マークさん
「ここは、“浅草たぬき”をまつってあるほこらなんだよ。昔、悪さをするたぬきは、それだけ霊力があるということで、神様としてまつられていたらしいんだよ」

明治時代の頃までは、浅草にはたくさんのたぬきが住んでいたんですって。へぇ~、それで建てられたんですね!

お堂の奥に、おたぬきさま!!

お堂の横にも、おたぬきさま・・・!     

ここはまさに「たぬきの社」でした☆
防災、盗難、商売繁盛のご利益があるという『鎮護堂』。この小さな境内は、涼しくて、なんだか隠れ処みたいで居心地良かったです。

さて、暑くだらけていた心までも鎮めてくれたそのお堂から外に出たそんな時、マークさんは、目の前の呉服屋さんを指差しました。

マークさん
「あの屋根の上を見てみて。あそこにいるの、実はねずみ小僧なんだよ。盗難のご利益がある『鎮護堂』の前じゃ、ねずみ小僧も盗みができなくなるよね(笑)」

彼が抱えているのは千両箱だそうです。外に出るに出られないのかな、なんて考えると、思わずふっと笑ってしまいます。鎮護堂の前に作られたのは、偶然なのでしょうか・・・?

4 六区通りの六芸神 (地図-★4)
こんな有名人のモチーフがあるのは、ねずみ小僧だけではないんだとか。大衆芸能発祥の町とも言える浅草には、その発展を願った『六芸神』という神社まであるそうです。

「六区通り」入口 
六区通りに入ると、街灯には、ベテラン有名人達の写真フラッグがたっくさん!
そして有名な演芸場「大勝館」のその向かいに何とも小さな神社を見つけました☆

マークさん
「ここは『六芸神』という芸能神社で、大衆芸能の発展と、芸能人達の芸の能力を授けてくれるという六芸神たちにお願いをすれば、人気運を上げてもらえる、というご利益もあるんだよ」

唄神(うたいがみ)、奏神(かなでがみ)、話神(はなしがみ)、戯神(おどけがみ)、演神(えんじがみ)、踊神(おどりがみ)。確かにそれぞれの能力が身についたら、「芸達者!」とみんなから親しまれる気がします☆

マークさんが「おどけ神」、の巻。

ちなみにこちらの『六芸神』のお向かいにある「大勝館」では、17時になると役者さんが出てきて、お客さんに挨拶をしてくれるんだとか。そんなタイミングと合わせて足を運ぶのもいいかもしれませんね♪
5 境内にひっそり、銭塚地蔵 (地図-★5)
さてさて、次にマークさんが案内してくれたのは浅草寺の境内のはずれ、花やしきに隣接する場所にある『銭塚地蔵(ぜにづかじぞう)』。

ちょっとわかりにくいけど、目印は赤いのぼり!

マークさん
「ここでは、本来お地蔵様のご身体をけずって、そのけずりくずをお財布に入れておくと金運が上がる、と言われていたんだ。だけどこの通り、もとの姿がわからなくなるくらい、けずられているね」
溶けたロウソクのように、ご身体は半分以上けずられています。

今は、添えてある石でお地蔵様をカンカン叩くというお参りの仕方が主流。それだけで充分ご利益があるそうですよ!

カンカン!

さて、ここからは浅草寺からちょっと歩いて移動。けれど、「ちょっと疲れたね。でも人間は最低限、身体を使うことが大切だよな。今は便利になりすぎて、ラクしようと思ったらできちゃうからね。それにちょっとひと手間かけたり、遠回りしたり、苦労したりして、目的地に向かうのは気持ちがいいよね」と言うマークさん。
なるほど! そう考えると、元気が出てきます! 気分も良ければいいものも見つかる。

↑移動中、こんなの見つけました。ちょっとした街灯の心意気にも、風情を感じますね。

6 丘の上の待乳山聖天(地図-★6)

さて、汗をかきかきたどり着いたのは、浅草七福神の「毘沙門天(びしゃもんてん)」をまつっている『待乳山聖天(まつちやましょうてん)』。こちらの場所は、その昔藤原家の歌人が、好きな人を待ちながら詩を詠んだこと、そしてこの場所が女性の乳房のように丸いなだらかな丘だったことから「待乳山」と呼ばれるようになったそうです。
二股大根がシンボルのこの神社は、夫婦和合、子孫繁栄などのご利益があるそうで、その社の中には、たくさんの大根が供えられていました。

マークさん
「ちょっと言いにくい話、二股の大根は、人間の下半身を表していると言われていて、『好きな人に抱かれたい』という切なる思いをその大根に託してお願いをする、という意味があるんだ。だから、『思いが届きますように』という淡い恋心というよりも、もっと激しくて強い、縁結びを願う神社なんだよ」

これがそのシンボルの二股大根。深くからみついているところからも、その強い縁結びのご利益が期待できそうですね!

7 今戸神社の夫婦招き猫(地図-★7)
さて、この神社巡りの最後を締めくくるのは、新撰組の沖田総司(おきたそうし)終焉の地、とも言われている『今戸神社』。こちらでは浅草七福神の「福禄寿(ふくろくじゅ)」がまつられています。

マークさん
「沖田総司の終焉の神社とは知らなかったなぁ。ここは夫婦招き猫の縁結びとして有名なんだよね。それに伊弉諾(いざなぎ)・伊弉冉(いざなみ)という日本の国をつくったと言われている夫婦の神様を御祭神としていることで、縁結びのご利益が強い神社なんだよ」

へぇ~、そんな有名な神様が祭られている場所だったんですね。そして境内に入り、まず目が向いてしまったのが、まんまるの絵馬たち。縁結びを“円”とかけて、丸い形なんだそうです。

その形の特性を生かし、ドラ○もんの絵を描いている方も・・・☆

そして社にいらっしゃったのが、夫婦の招き猫と福禄寿さま。あまりにも、近くでお目にかかれて、ちょっと面食らってしまいましたが、何とも愛らしい顔で手招いてる猫に、ホッと幸福感を抱きました。
 
ちなみに、左のぶち猫がオス、右の白猫がメスらしいですよ♪

いやいや、たくさんの神社を巡りました。浅草というひとつの町に、これだけのご利益を授けられる神社があるんですね☆

8 二本の橋が交わる、桜橋(地図-★8)
今戸神社を後にし、マークさんと浅草駅まで、隅田川沿いを歩いて戻ることにしました。
その時、マークさんの提案で、ちまたで名所ともなっている『桜橋』に立ち寄ってみました。その橋から見る『浅草』は、夕日を浴びて、とてもキレイだったんです。

マークさん
「マークは子供の頃から『浅草』に遊びに来ていたんだよ。やっぱり『浅草』みたいに歴史がある町っていいなって思うんだ。歴史がない上辺だけで飾られている場所は、どうしても薄っぺらくなってしまうと思うんだ。歴史を重ねているってことは『どうしたらいい町になれるだろう』と知恵を振り絞って、そういうのを積み重ねて完璧な町に近づいていってるんだよね」

マークさんはまた、何かを思い出したように、話を続けてくれました。「今の話で思い出したんだけど、マークはね、どうしても苦手な占い師って2人いるんだ。1人は自分が不幸な占い師。幸せは分け与えるものだから、不幸な人からはもらえないと思うんだ。
そしてもう2人めは、不幸になったことのない人。相手のつらさがわからない人は、人には優しくできないよね。つらい経験をしたほど、人に優しくなれると思うんだ。逆に言うと、優しい人はいっぱい苦労しているんじゃないかな」

マークさん
「やっぱり人は、いろんな苦労にぶつかっていかないとね。河原の石だって全部丸いだろう? 流されて流されて、いろんなところにぶつかって角がとれるんだ。下町の人情っていうけれど、下町の人達もいろいろな人とぶつかってきたから、人づき合いのルールができて、それが伝えられてきたんだと思うよ。人間は練られてできているんだよな」

暮れかけた夕日でちょっと涼しくなってきた浅草。マークさんの言葉が、なんだか心地いい風のように思えてきました。誰だってみんな苦労をしているし、つらいこともある。でもぶつかって角がとれていくなら、本当にいいものを残せるなら、そのぶん人に優しくできるなら、どんどんぶつかっていけばいいんじゃないか、って思いました。人間それでいいんですよね。

そして、マークさん、もう1つこんなことを。「この橋は二つの橋が交わっていることから、X橋とも呼ばれているんだよ」

二つの橋。X橋。交わっている・・・。・・・ん? もしかしてここも縁結びのスポットなんじゃないですか!?

「本当だねぇ!」と笑顔になるマークさん。最後に、イキなことをしてくれると思ったのですが、どうやらただ立ち寄っただけの、偶然だったみたいです(笑) でも、こんな偶然もまた、いいものですね!

知れば知るほど、その深さがわかる町『浅草』。「浅草サンバカーニバル」もありますし、これを機会に『浅草』に足を運んでみてはいかがですか? そしてぜひ、あなただけの下町の楽しみを探してみてください☆ おもしろい発見してみましょう!