6月7日 緊急入院

いつもと違ってテンポが悪い。
調子がおかしいなと思い、病院を訪れたら「気胸が悪化しています」と診断され、緊急入院することに。このとき私はまだ楽観していて「家に帰って入院の準備をしてきます」と医師に伝えたところ、「一命にかかわります!」とのこと。 脅し?
というわけで着の身着のまま、丸腰で術室に向かい、30分もしないうちに右胸にはザクザクとメスが入り、ドレーンと繋がっていた。
そして、まずは自然に気胸がふさがるのを目指すことになりました。が……。
すぐに退院できるものと思っていたけど、なかなか回復せずに10日間が過ぎたころ、手術の検討が始まっていました。
担当医の薦めもあり、手術を受けるつもりでいましたが、また一方では自己回復も期待しつつドレーンを付けたままジッと待ち、入院以来2週間が経過。
そして、ついに手術を決断しました。やれるだけやってみたので「次のステップに切り替えよう」と。そう決めたら心の中に、ストンと落ちるものがありました。

6月23日 手術を受ける
手術の前には、丁寧なカンファレンスを受け、早朝から手術の準備。そして手術室へ。
術後、担当の先生曰く、「狙いどおり、完璧に終わりました」。大成功だったみたい。でも、全身麻酔だったので、もうろうとしていて何と言われたかは、まったく覚えていない。
そして、3日目、順調に回復して、体からドレーンが取れ解放感いっぱい。後は退院を目指してリハビリに励み、体力をつけるのみです。

医者と看護師

お医者さんを信頼して、看護師さんには頼るのみです。
みんな親切、ていねいに対応してくださり、心のカロリーが上がるのを感じました。
聞くところによると、20年前の病院とは大違いだそうです。きっと今まで入院された人たちの声が反映されたのでしょう。

お世話になったかわいい看護師さん

クリクリしていて、まるでリスさんみたい。
「カミノさーん、調子はどうですかー?」
もし、いたとしたら、ちょうど私の子供ぐらいの若い看護師さん。まるで、天使の声のように聞こえてしまう。
こんなやさしい娘がいたら幸せでしょうね。心からそう思います。

母と娘

そういえば、最近の母親と娘の関係はどうなのかな。
よく聞くけど、まるで姉妹のような関係の母娘が増えたのではないかしら。
でも時々、価値観を押しつけるお母さんと、それに甘んじる娘さんも多いように感じてしまいます。
娘さん自身の気持ちはどこにあるのかな?
お母さんの役割って何だろう?
つい、そんなことを考えてしまいました。

おいしかった思い出

車いすに乗り、院内のローソンまで行くのが唯一のレジャーでした。そこで初めて、抹茶ラテを飲みました。「おいし~い」、大ファンになっちゃった。
病院の食事は栄養士さんたちが考えてくださった献立。夫はローソン弁当で。
毎日、一緒に病室レストラン。でも、退院したら、絶対にうなぎ屋さんに行かなくては!

ローソンにおいてあったティッシュの箱に感動

何と気がつけば、箱のデザインはパンダ、ウサギ、ペンギンさん。
いずれも白と黒の、お顔の同一パターン。「かわいいー!」

小児病棟

動物さんといえば、最初に入ったのは緊急だったので病室は小児病棟でした。食器にはかわいいキリンさんとウサギさんの絵が描かれていたので、幼稚園の先生をしていた頃を思い出してしまいました。ただし、食事量はお子様標準。ちょっともの足りないな。
ここで発見、何しろ子供たちの患者さんが相手。看護師さんたちの対応がとーってもやさしいの、見ていてよくわかりました。
ちなみに、その真反対は外科かも。
なにしろ限られた時間の中で患者さんを救う待ったなしの、一刀両断の世界。シャープで論理的で体力的にもバッチリ! 迷いは禁物。
でも芯はやさしくて、患者さん想いの先生方ばかりでした。

病室の窓から見えるのは病院の屋根と空が少し

気がつけば、ここで夏至を迎えていたのでした。
日が長くなったなー、と実感。

配偶者

それにしても毎日、夫は病室通い。病棟ではすっかり常連さん。
「やさしいご主人ですねー。」と言ってもらった。
おやおや、看護師の皆さんから見ると、そう見えるのかしらねー。
退院したら「付き添い賞」でもあげようかな。
そして、お家では、ネコのピピがお母さんの帰りを待って、今もお留守番。
帰ったら抱っこしてやらなくっちゃ。ピピには「お留守番賞」

このように明るく書いていますが、実は何度もくじけそうになったのですよ。
なかなか思うように回復できず、途方に暮れたこともあります。
でも、そんなとき、力を与えてくれたのは、私を取り巻き、励ましのエールを送ってくださった多くの人たち。
家族、友人、読者のみなさん、仕事の関係者、そして、直接お世話になった病院の方々。
たくさんの人に見守られているんだなーって!
そう思うと、体の中から「何があっても大丈夫。」そんな力が湧いてくる気がしたの。
病気になってしまったときには、すでに結果なのだから、出てしまった結果に対して前向きに歩いていく。そんな気持ちが大切なんだな、と思います。

読者の皆さん、どんな辛いときがあっても、元気を出しましょうね。
誰かが必ず見守ってくれていますよ。
そして、「今日は足踏みでも、明日は必ず!」と信じましょう。

身をもって実感したエミールでした。

     エミール

ピピは、お家で少しナーバスになっているみたいです、ゴメンねー。

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