私たちは、日常的にいつもだいたい決まっていることを繰り返している。ネットで調べると、ルーチンワークとは、今のやり方が最善のごとく、毎日いつもの手順を連続的に行う、と解説してある。でも、何かのハプニングやアクシデントで、一定のパターンが崩れてしまった時には、全く違う思考回路を使わないと緊急対応ができないので、体内60兆の細胞が総動員で、非日常態勢に入る。ハテサテ……? 非日常的な出来事とは? その最たるものは、ひと目ボレ! 初めて出会った時に、雷に打たれたようになった……などと表現する人もいるくらいだから、やはり相当強いエネルギーがあるに違いない。ひと目ボレの結婚は離婚する率がとても低いという。これは、なんとなくわかる気がする。なぜって、出会ったその瞬間に、すべての時空を一挙に逆戻りして過去に経験したすべての“好き”をつなぎ合わせて判断した人が目の前にいる時に、自分の分身くらい? 好き!! と感じてしまうのだから。こんなに非日常的なこともめったにないことだろう。

さて、ひと目ボレをするのは、何も異性に対してだけではない。同性に、ペットに……またあるいは、自分と毎日をともにする家具や生活雑貨に……、そして風景に……とさまざまなテイストがあると思う。そしておそらく、時折、日常的ステージから非日常的な世界を眺めてみることは、いつまでも心の輝きを失わないためにとても大切なのではないか……と思う。

横浜は、私がひと目ボレをした街の一つで、中華街を歩いていると、心のスクリーンの中に、古代中国の木簡に書きつけられた占術が浮かび上がってくる。私は前世も占術師であったのだろうか。