小学校一年生の時に、みぞれに打たれている桜の木の下で、上を見上げ、大きな声でワーワー言っていたのだそうです。すっかり忘れておりましたが、亡くなる前の月に、母が「あー、そういえば小学校の帰りに、あなたがね……」と、なつかしそうに目を細めながら話してくれました。その他、近所の犬SANと一緒に穴を掘りましたシリーズや、何かに夢中になっていて川に落ちましたの巻、神社の屋根から降りられなくておまわりサン出動モノなど、幼少時代には数々のお騒がせ番組もありましたっけ……。イヤッ、もしかしたら過去形とは言えないのかも……。私の場合は、まだまだ現在進行形で、ひと騒動やら大捜査物が続いている……と言ったほうが正しいのかな?

 さてさて、春を代表する二大名花の梅と桜。どちらも甲乙つけがたい美しさがあり、春の夢を運んでくれる花たちだけれど、よく眺めてみると少し性格が違うかな? なんて、今年の桜を見ていてフッと思った。桜の花は、見上げる人の目線を感じ、花びらを下に向けて大サービス。レジャーシートを敷きつめて、宴会のオジSANや家族、仲良しみんなでのパーティを快く一挙に引き受けてくれる元気な花。梅は、静かに楚々とたたずみ、清々しい香りで心を洗ってくれるやさしく高貴な花。

あなたは梅派かな?
それとも、桜派かしら?

 何故か今年の私は、とても桜にひかれてしまう。このエッセイを書いているのは、寒い寒い春の雨が降る午後。明日は暖かくなるといいけれど……。