「永遠の命」のシンボル

クリスマスを迎える季節、街中にポインセチアの鉢がたくさん並んでいますね。でも、本来、キリスト教とは関係がない花だとご存知でしたか?
原産地はメキシコ。古代から、中南米の先住民たちが薬草として信頼していた聖なる花でした。
花びらに見える苞(ほう)を上から見ると、聖書に登場する星の形に見えることから、やがて、欧米でクリスマスの代表花となりました。

この花が教えてくれる、あなたの美点は清らかな魂の持ち主であること。
古代、薬として役立てられたポインセチアと同様に、傷ついた人を助け、癒す力を秘めた人です。
少し自分を小さく思う癖があるのが難点ですね。
何事も「自分は無理」とあきらめないでください。思いもかけない奇跡を起こすことができる人なのです。

ポインセチアの誕生伝説がそれを象徴しています。クリスマス・イブの晩、イエス様に捧げる贈り物を買えないと嘆く、貧しい少女の物語です。

教会に入れないで、泣いている少女に、教会の前に立つ天使像が声をかけました。
「もう泣かないで。私の足元に飾られた野草を抜いて持っていきなさい」
少女は、こんな雑草をイエス様に? と戸惑いますが、天使は「この野草があなたの心からの贈り物だと神様はおわかりですよ」と答えました。
少女は野草を両手いっぱいに摘み、勇気を出して教会に入りました。すると、誰もが目を輝かせて、「きれいね」と少女に声をかけます。
そのみすぼらしい野草は真っ赤な花に変わっていたのです。それがポインセチアの花。

純粋に、イエス様に誕生日のお祝いをしようとした少女の心が起こした奇跡。
この少女のように、あなたの澄んだ魂は不可能を可能とするでしょう。
常緑のこの花は「永遠の命」のシンボルでもあります。
あなたも、赤い苞のように情熱的で、緑色の苞のように生き生きと、愛と幸福を長く持続させる力をもっていますよ。

●この花のミューズ(女神):純粋な魂の少女
有名な女性ではありません。ポインセチアの誕生伝説に登場する名もない少女。純粋な心がポインセチアの花を咲かせたと伝えられる。

○杉原先生の著作
『神話と伝説にみる 花のシンボル事典』
定価:3,024円(税込)A5判・並製・284頁 ISBN:9784906828357
聖樹研究家の杉原梨江子先生が約220種の花の名前の歴史、物語、言い伝え、「シンボル」となるキーワードを丹念に集めました。植物学とは異なる、花の文化誌です。
http://www.setsuwa.co.jp/publishingDetail.php?pKey=177
http://setsuwasha.com/


○杉原先生の携帯サイト(フィーチャーフォン)
ケルトの森 木精占術
http://celticforest.jp/


○杉原先生がラジオ出演!
月に1度、『花のシンボル事典』から季節の花を紹介しています。
毎月・第3火曜日の19時25分から。
番組名:エフエムふくやま・本の情報番組「ブック・アンソロジー」<もっと素敵にマイライフ>のコーナーにて。
※「エフエムふくやま」公式サイトのWEBラジオでお聴きになれます。
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※YouTubeでもお聞きになれます。
ポインセチアについても放送される予定です。(「花のシンボル事典」で検索)
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