芯の強い女性を象徴する秋の花

しなやかに風に揺れるコスモス。
9月には日本各地でコスモス畑が広がりますね。
コスモスって、強い風が吹いて倒れても、風がやむと、いつの間にか真っ直ぐに立っています。
何事もなかったように、風にゆれる姿を見ていると、コスモスのように生きたいな、と思うことはありませんか。

9月に生まれたあなたも、コスモスのように、しなやかに生きる人です。
一見、華奢に見えますが、内には芯の強さを秘めています。
自分に誇りを持ち、地に足をつけて、理想の未来へと歩いていく人。
風の吹くままにゆれる花のごとく、様々な状況や他人の意見にも臨機応変に対応できるのがあなたの強みです。
自己主張はしないのに、人の心に残る“何か”を持っています。

コスモスに似た1人の女性を紹介しましょう。
日本にコスモスの種をもたらした、イタリアの彫刻家ヴィンチェンツォ・ラグーザ氏の妻、清原玉さんという日本女性です。
明治政府に招かれて来日した彼と恋に落ちたお玉さんは、彼が故郷シチリア島に帰る時、一緒についていきます。
見知らぬ土地で彼女は、工芸美術学校を設立した夫ラグーザさんを献身的に支えました。控えめですが、芯の強い女性だったそうです。

茎は細く、頼りなく見えるコスモスですが、しなやかな強さを秘めた花。
あなたも、人生の途上、たとえ倒れても、傷が癒えるのを待ち、再び、あなた自身の美しさを取り戻すのです。

●この花のミューズ(女神):清原玉(1861−1939)
画家、通称ラグーザ玉。明治時代、来日したイタリア人彫刻家V・ラグーザに絵を学んだことがきっかけで恋に落ちます。彼の帰国に伴い、シチリア島に渡り、妻となりました。彼が創設し校長を務める工芸美術学校の教授に、のちに副校長となります。ラグーザの死後、日本に帰り、画家として活躍しました。

○杉原先生の著作
『神話と伝説にみる 花のシンボル事典』
定価:3,024円(税込)A5判・並製・284頁 ISBN:9784906828357
聖樹研究家の杉原梨江子先生が約220種の花の名前の歴史、物語、言い伝え、「シンボル」となるキーワードを丹念に集めました。植物学とは異なる、花の文化誌です。
http://www.setsuwa.co.jp/publishingDetail.php?pKey=177
http://setsuwasha.com/


○杉原先生の携帯サイト(フィーチャーフォン)
ケルトの森 木精占術
http://celticforest.jp/