幹に大きなウロを残しながら苔むして、春には美しいピンク色の花を咲かせます

【木の特徴―ウロがある】
夕日に輝く紅梅の芽。
1つの株から2本の幹が出ています。
幹には原爆の被爆による大きな洞(うろ)があり、周りの樹皮が穴を覆おうとしています。
苔むして、古木の風格を醸し出しています。
毎年3月、紅色の花を咲かせ、いい香りが漂います。

境内には、被爆したカエデ、クロマツ、アラカシも立ち、寺社の中では最も多くの被爆樹が立つお寺です。

【被爆を伝える】
境内には、原爆の傷あとを残すおじぞうさま。
中でも、高さ1.7メートルの「六地蔵尊」は、熱線で焦げた跡が残る地蔵、爆風で割れた地蔵など、痛々しい姿を残しながらも、優しいお顔で立っていらっしゃいます。
被爆により、五体になった石造りの六地蔵さま。

手前には割れたまま、積み重ねられたおじぞうさまがあり、針金で固定されています。
お顔が一人一人ちがうんですよ。
社務所前、赤い帽子の小さなおじぞうさまは、よく見ると、半身に被爆の焼けたあとが残っています。

【この木に会いに行こう!】
広島駅から徒歩約20分。路面電車「白島」駅から徒歩2分。

▼爆心地からの距離:1580m/広島市中区東白島町8-8
▼バラ科・落葉高木
▼樹齢70年以上 樹高:3.8m 2本立ち
▼広島市被爆樹木リスト認識番号No.31


○杉原先生の著作
『神話と伝説にみる 花のシンボル事典』
定価:3,024円(税込)A5判・並製・284頁 ISBN:9784906828357
聖樹研究家の杉原梨江子先生が約220種の花の名前の歴史、物語、言い伝え、「シンボル」となるキーワードを丹念に集めました。植物学とは異なる、花の文化誌です。
http://www.setsuwa.co.jp/publishingDetail.php?pKey=177
http://setsuwasha.com/


『被爆樹巡礼』(実業之日本社)
ISBN:9784408008813
https://www.amazon.co.jp/dp/4408008818/
⇒杉原先生が広島の被爆樹、1本1本を訪ね歩いて紹介した著作です。


○杉原先生の携帯サイト(フィーチャーフォン)
ケルトの森 木精占術
http://celticforest.jp/


○杉原先生がラジオ出演!
月に1度、『花のシンボル事典』から季節の花を紹介しています。
毎月・第3火曜日の19時25分から。
番組名:エフエムふくやま・本の情報番組「ブック・アンソロジー」<もっと素敵にマイライフ>のコーナーにて。
※「エフエムふくやま」公式サイトのWEBラジオでお聴きになれます。
http://fm777.co.jp/pc/html/simulradio.html