あなたはこれまでどんな恋をしてきましたか? 恋の大きな喜びや深い悲しみを知っていますか? 今回は占星術家でもありエッセイストでもあるマドモアゼル・愛先生をお迎えし、恋愛や愛についてもう一度考えてみたいと思います。愛の本質がわかるようになれば、あなたの恋愛はもっとうまくいくようになるはずです。

恋はあなたをつくる神聖なもの!

マドモアゼル・愛先生「恋愛は人生の中で特別なものです。恋愛ほど真の自分自身と対面せざるを得ないものはありません。真剣に恋をすると、不安、勇気、喜び、悲しみなどを通じて、あなたは真の自分と向き合うことになります。苦しい思いをすることもあるでしょう。でも、嘘じゃない恋愛をごまかさないでやった人は、潔さや覚悟のようなものが形成されるのではないでしょうか。こうした体験を一度でもした人は、その他の生き方も強くなっていくと思います。逆に平気で嘘をついたり、言い訳を言える人は、まだ真剣に恋をしたことがない人なのかもしれません。本当の恋はあなたをつくる神聖なものですから、真剣に取り組みましょう」
恋の悩みは人それぞれです。ここでは恋の悩み別に、対処法を考えていきましょう。あなたの恋に役立つお話がきっと見つかるはずです。

★お悩み1★
「どうしたら本当の恋にめぐりあえる?」
周りの友達はどんどん結婚していくのに、私には好きな人すらいません。合コンとかで出会った人もピンと来る人はいないし…。どうしたら本当の恋と出会えますか?

魅力がないから恋人ができないのではありません。
まずは今の自分を認めてあげましょう。
マドモアゼル・愛先生「恋人がいないと、自分だけが取り残されたような気持ちになってしまいますね。ここで陥りがちなのが、『自分は何かいけないところがあるんじゃないか』『自分には魅力がないんだ』という思い違い。このように自分をいじめてしまう人がたくさんいますが、そういうことではないんだ!と強く言いたいです。欠点や至らなさのせいで、恋人ができないワケではありません。そんな因果関係はないのです。かわいいから恋人ができると簡単に解釈したくなりますが、そうじゃない。欠点や至らなさもあなたの個性。まずは自分を認めてあげないと相手も認めてあげられません。
例えば、ハゲている男性がいたとします。その人がハゲを気にしていたら、どうしても用心深い言動になると思いませんか? そうすると、対面をとりつくろうだけで終わってしまい、恋には至りません。『俺、ハゲているけどなんか文句ある?』と言えば、自分を認めているということですから、出会うべきものがでてくるのです」

異性と出会うための基本的な心構え
①本気で好きなもの、譲れないものがある
マドモアゼル・愛先生「出会いとは、出会うべき者同士が果たしているのです。では、出会える人とは一体どんな人でしょう? それは、大事にしているものや、譲れないもの、好きなものがある人ではないでしょうか。こういう人ほど異性に出会いやすくなります。例えば、野球のジャイアンツが好きな女性がいたとします。彼女が、ジャイアンツを好きな人や嫌いな人と出会ったとき、嘘ではなく自分の考えや感情が自然と出てきますよね。本当に好きじゃなければ、ジャイアンツのことをけなされてもムッと怒れません。ムッと怒ることで「この人は、こんなにもジャイアンツが好きなのか」とその人の心に触れ合うきっかけになります。自分の心に根差した感情を出したとき、自分にも相手にも手応えを感じさせるのです。それは嘘でなければ何でもOK。嘘でなければ本気になれませんから。
…ということは、『特に好きなものはありません』『何をやっていても楽しくありません』という人が、出会う確率は低くなっていくワケです。あなたには、好きなものや大事にしているものはありますか? まだないという人は、これから自分をどうつくっていくかという課題が与えられたのです」

②正直な気持ちを大切にする
マドモアゼル・愛先生「もしあなたが、『人に合わせて揉め事が起きなければいい』という風に過ごしていたら、誰かと出会うことは難しいでしょう。異性と話をするときも、『そうなんだ~』『へ~』と言うだけでは、あなたらしさは伝わりません。『それはこういうことなの?』とか『それっておかしくない?』と一度自分に立ち返ることで、自然な会話も成り立ちます。
恋はポーズを取り去ったときに生まれるものです。『今日は正直であろう』と思うことで自然な気持ちや言動が出てきます。例えば、『今日はなんて気持ちのいい空だろう』と思わず心がうきうきしているあなたを相手はわかるし、それこそが惹きつけ合う力になるのです。だから、何事にも正直に反応できる自分というのがとても大事になってきます。まずは、自分らしさを信頼しているかどうか、自分に正直に生きているかどうかを考える必要があるのではないでしょうか。結局は自分の思いに相手が反応して現れもするし、なかなか現れないということも生じます。その意識を変えるだけで、出会いは増えていきます。後ろ向きでもいいんです。『こんな自分だけど、これでやっていこう』と思えたとき、『そういう君がいいんだ』と言ってくれる人が必ず出てきます」

★お悩み2★
「告白されたけど……」
ある男性から告白されて、返事を迷っています。見た目はタイプじゃないけど、いい人です。つき合って いくうちに好きになれるかな?とも思うのですが、ふたりで一緒にいても、ときめきがありません。女性は愛するよりも愛されるほうが幸せになれるとも言う し、とりあえずつき合ってみたほうがいいですか?

好きじゃない人とつき合っても
力も喜びも生まれません!
マドモアゼル・愛先生「女性はある程度直感が働くと思います。この場合はハッキリ言っちゃっていますよね、見た目もタイプじゃないし、ふたりでいてもときめかないと。理由はわからないけれど好きになれないというのは、理由がないがゆえに決定的。こういう場合は、誠意をもってお断りしたほうがいいのでは? 恋愛の世界で、自分の感情に嘘を入れてはいけません。どういうことが嘘かというと、好きじゃないのに好きなフリをしてつき合うこと。それがなぜいけないのかというと、力も喜びも生まないからです。力や喜びというのは、事実からしか来ません。喜びのないつき合いというのは、友達関係でもしてはいけないのです。選択肢が自由の恋愛の世界で、そんなことをやる必要はありません。そこまでして何をやろうとしているのかと自分に問うてほしい。
もしくは、迷っていることを伝えるべきですね。相手には残酷ですが『あなたにときめかないけど、試しにつき合ってみる?』と、そういう正直さをもって伝えてみる。そこからだんだん好きになっていくこともあるかもしれません」

愛するより愛されるほうが幸せというのは大嘘です。
自ら愛しましょう。
マドモアゼル・愛先生「“女性は愛するよりも愛されるほうが幸せ”とよく言いますが、それは大嘘。みなさんには、愛されるよりも愛してほしいのです。だって自分が好きになれないのに、つき合って幸せになれる道理がありますか? そこまで好きじゃない人とデートしたり触れ合ったりするのは苦痛でしょう。愛していなければ、恋の喜びを感じることはできないのです。そもそも恋愛の世界では自分の守りや不安を隠すための行動は、だいたい悲劇に終わるというルールがあります。とても純粋な恋愛の世界で、自分の感情に嘘をついたら、すべての人生が嘘で固まってしまうと思いませんか? この選択は、その人が人生で何を大切にしているかというのが露骨に見えてくるかもしれません。それが見えたとき、そういう人生でいいのか?と自分に問うてみてほしいと思います」

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★お悩み3★
「この彼で本当にいいのかな…?」
1 年ほどつき合っている彼氏がいます。でも、本当にこの人でいいのかわからなくなってきま した。彼にあまり興味を持たれていない気もするし、彼の言動に不安になることも多くて…。今は「この人がいい!」というより「この人でいいかな」という気持ちです。もっと他の男性を見たほうがいいのでしょうか? どうかアドバイスをお願いいします。

関心を寄せ合えない関係は、
「恋人」ではなく「契約」の関係になっている
マドモアゼル・愛先生「愛し合うふたりは、相手のことを見ていないように見えても、実は一挙手一投足に関心を寄せ合います。そして、愛する人には、自分のことをどれくらい好きで、どの程度大事に思ってくれているのか常に探りを入れたくなるものです。自分が真剣なほど、同じものを返してもらいたいと思うのは当然。特に恋愛感情は変動が激しいものですから、さっきまで『大嫌い』と思っていても、たった一言で天にも上るような『大好き』変わることもあります。だからこそ、確認し合うことが大事になってきます。
もし、その関心が寄せ合えないような関係になったり、『この彼で本当にいいのか』という思いが入ってくるようであれば、それはもう恋愛じゃないと思います。恋愛ではなく『契約の関係』に変わってしまったのです。契約の関係になってしまったら、そのままつき合い続けることに、なんの意味があるのでしょう? 孤独になるくらいだったら誰かとつき合っていたほうがいいという恋愛は世の中にいっぱいありますが、それは弱いつながりでしかありません。そういうつき合いにしがみつくのは、自分の真実を安く売っているのと同じこと。自分に自信が持てなくなっていく恋をして、どうして幸せになれるのでしょう?
それでも彼との関係を続けたいというのなら、仲の良い恋人を装うのはやめて、まずは不満を伝えましょう。場合によっては相手を怒らせてしまうかもしれませんが、その後はなんらかの着地点を無理のない形で見つけられるはずです。そうすると手応えのある関係に育っていきます」

結婚相手を選ぶときに外せないのは、
ずっと一緒にいたいかどうか
マドモアゼル・愛先生「簡単なことで『ずっと一緒にいたいかと思えるか』が一番大事です。その時に『将来性が…』などと言い出すから、よくわからなくなっちゃうんですよ。ずっと一緒にいたくない人とは、いくら優しくてもいくらお金持ちでも結婚しないほうがいいんじゃないかな。たとえこの先苦労することがわかっていても、この人とだったら大変なことも乗り越えていきたいと思えるかどうか…それ以上のものも、それ以下のものもないように思います。結婚式の時に『病めるときも健やかなるときも』と誓うけれど、まさにそれが基本です」

★お悩み4★
「片思い成就! 愛し愛される関係の築き方って?」
片思いしていた人に告白し、つき合うことになりました。変なことを言って嫌われないか、本当の私を知って幻滅されないか不安です。彼へどんな接し方を心がければ、愛し愛される関係になりますか?

彼はあなたが想像もしないようなところを
好きになっている!
マドモアゼル・愛先生「自分の魅力ってどんなところにあると思いますか? 実は自分が思う自分の魅力を、相手が受け入れているのかというと、まったく違うということがよくあります。相手は、自分が想像もしないようなところを好きになっていてくれるものなのです。自分が気づいていないようなかわいらしさや魅力に、相手は惹かれているほうが僕は圧倒的に多いような気がします。相手はあなたが売っているものを買ってくれたワケではありません。あなたが売っていないものを相手が勝手に見出しているのです。それなのに、もっと売りものをつくろうとするのは、『もういいよ、そんなことじゃないんだよ』という気持ちにさせてしまう。だって相手は、見出したいのです。恋愛では、“変なことを言ってしまう自分”“本当の私”が受け入れられ、さらには愛される要素になるという奇跡が起きます。せっかく実った恋です。恋を管理しようとせずに、自分を受け入れてくれた相手を信頼し、愛の神様に委ねてみてはいかがでしょうか」

愛し愛される関係になるには、
愛情を感じた時に言葉や態度で表現すること
マドモアゼル・愛先生「恋愛には『愛情を感じた時に表現しなくちゃいけない』という法則があります。本当の愛情が生じたときに、相手に言葉や態度で伝えることで、どんどん愛が深まっていくのです。例えば彼と一緒にいて、理由もなく彼の腕にくっつきたくなったとします。そんな時に思いきってくっついてみる。好きだという感情が湧いたら「好き」と言う。この一時的な感情というのはごまかせないもので、嘘か本当か相手にもわかってしまいます。きっと彼は『どうした?』という気持ちになりますが、これが愛が育つきっかけになります。つまり、愛情を表現された相手にも、愛が育っていくのです。もしかしたら彼も、そういう風に表現をしたくなるかもしれません。
ただし、何度も言いますが恋愛の世界は嘘を嫌いますから、本当に愛を感じた時しか言ってはいけません。逆に言うと、本気で好きだと感じた時は言わなくちゃいけません。これを拒否すると、どんどん鈍感になっていき、愛が育たなくなっていきます。恋愛がどんどん惰性に変わってしまうのは、そういう試みを閉ざしてしまうからです。

ひとつ気をつけてほしいのが、愛情を表現したときに返事を期待してはいけないということ。見返りを期待すると、『私ばっかり愛を表現している』と不満がたまっていきます。自分ばかりが愛を表現していてもいいんです。自分の愛が育ちますから。どちらかが本当に強く積極的になっていれば、だいたい恋愛は壊れません。そんな風に言ってくれる人は人生の中でめったに現れません。だから本当の愛は拒否できないのです」

マドモアゼル・愛先生のお話には、人を愛し、愛し愛される関係になるためのヒントがたくさん詰まっていたと思います。なかでも“恋愛の世界は嘘を嫌う”という愛先生の言葉には強い説得力がありました。自分にも相手にも嘘をつかず、まずは自分の気持ちに素直になってみましょう。今回教えていただいた愛のルールを胸に、いい恋を体験してくださいね!

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