そもそも十二支は、どうやって生まれたんですか?

早花先生「十二支は、今から約3500年前に中国で考えられたカレンダーのようなものなんですよ。電気も時計もなかったその時代、月日を知るために用いたのが月の満ち欠けです。満月から次の満月までの約29日を1カ月とする考え方が生まれました。それを12回繰り返して1年という単位ができ、やがて12年でひと回りする一つのサイクルとして考えるようになったんですよ」

いわゆる太陰暦(たいいんれき)を使っていたんですね。

早花先生「ひとつのサイクルをよりわかりやすくするために『子、丑、寅…』と12の文字を年号としてつけました。ただ、当時は字を読める人が限られていたため、年号に身近な動物を当てはめることで浸透しやすくしたんですよ。これが干支(えと)のはじまりとされています」

先に漢字があって、あとから動物の名前をつけていたとは。読み方に無理があると思っていたけど、その理由を聞いて納得。 

早花先生「ネズミは『子』と書きますが、もともと『子』の字にはネズミの意味はありません。干支限定で表される意味や読み方なんですよ。同様に、他の字も動物との関連性はありません」

それ、けっこうビックリです。文字と動物が一致しない、覚えにくいと思うのは当然だったんですね!

◆十二支に猫がいない理由

身近な動物を当てはめたと言われている干支ですが、どうして猫がいないんですか? 

早花先生「猫がいない理由は、民話で伝えられているのでみなさんもご存知かもしれませんね。中でもいちばんポピュラーなお話を紹介しましょう……。

昔々ある暮れの日に、神様がお触れを出しました。それは“元旦の朝に挨拶に来た者12名に限り、その年を支配する大将にする”というもの。
ところが猫は、いつ行けばいいのか忘れてしまい、ネズミに尋ねることに。するとネズミは、わざと1日遅れの日付を教え、それを真に受けた猫は元旦に挨拶に行くことができませんでした。そのため干支に入ることができなかった…という説があります。

他にも、お釈迦様の薬を取りに行ったネズミを猫が食べてしまったからという説や、元旦の挨拶が面倒で、キツネとタヌキを誘って野原でおけさ踊りを踊っていたという説もあるんですよ。
十二支入りを果たせずに猫はあきらめてしまいましたが、何とか入れてもらおうと神様に懇願した動物もいた、という内容の民話もあるんですよ。

ネズミにだまされたお話は聞いたことがありました。

早花先生「これらは語り継がれているものであって、架空のお話です。実は、猫がいない明確な理由はないんですよ。もしかしたら、最初に干支を決めた人が単なる猫嫌いだった…なんてことも考えられますよね(笑)。」

明確な理由がないからこそ、こうやって楽しい民話がうまれたのかもしれません。それにひとつの物語が全国に伝わるという伝承力がなんともすごいですね。

◆“猫年”は存在していた!

日本の他に、干支が使用している国ってあるんですか?

早花先生「中国で考えられた干支は、アジアの国々にも伝わりました。日本、台湾、韓国は中国から伝わってきたものをそのまま使っていますが、十二支にオリジナリティを加えている国もあるんですよ。ベトナムは牛じゃなくて水牛だったりと、お国柄を反映していて面白いですよね。それに、チベット、タイ、ベトナム、ベラルーシには、うさぎ年の変わりに、猫年が存在していますよ」

というわけで、今回は干支に関する疑問を教えていただきました。干支に使われた動物は便宜上、猫がいないのはたまたまというある意味驚きの結果でしたね。

あなたにおすすめの本格鑑定はこちら! 無料占い充実!!
https://mbhappy.com/paidFortuneList.php